息子が12歳になった時の言葉
この夏の彼は。
例年よりも良く動いた。
去年までは良い子すぎる節も見えまくりだったが。
今年の彼は少し違った。
夏休みの最初は、学校からの水泳大会の選手に選ばれ。
たくさんの友達と毎日2キロ近く泳ぎ。
8月最初の大会に出場。
苦手すぎてスイミングをやめたわりには。
今年はガチで泳いだし。
二回脱皮しましたし(笑)
その後には剣道団体戦。
3人しか出場出来ず負けてしまいましたが。
楽しかったらしい。
違う道場の子達と戦うのは楽しいらしい。
初盆にて九州に帰り。
10日以上を妹と2人で滞在。
遊び尽くすも1日発熱(笑)
でも1日で解熱(笑)
計画的にノートをつけ。
九州で自由研究をし、作文を書いて。←弟に任せた。
夏休みの課題を8月半ばに終わらせた。
兄がやれば妹もやる訳で。
ありがたい事に娘も同じく。
九州で遊べんなるぞ。
と、言いはしたけれど。
毎日の一言日記まで。
律儀につけ続けた。
手帳や記録好きな私に似たんかな?と。
少し笑ったけど。
少し大人びるように。
今年は初めて友達とだけで映画を観に行き。
チケットを買い、マックでランチをし。
ゲーセンで遊んで帰ってきた。
夏休みの隙間をぬい。
友達とゲームよりも外で遊んだ。
何キロも先の足湯や、広場や図書館。
広い公園に小川まで。
朝から晩まで遊んだ遊んだ!
帰ってきたら異臭がするからな!←辞めなさい
合間に学研の課題と自学をこなし。
今年手に入れたiPadで←SIM無しなんで
家やWi-Fiないと出来ない鉄くず。
YouTubeやゲームを堪能。
だんだんと手の届く距離で範囲で。
遊ぶことはなくなった。
準決勝で8分以上かかる延長の末。
勝ちはしたのだけれど。
一度面を取り緊張が緩み。
決勝ではあっけなく敗れた。
団体戦も、大将の彼が踏ん張りきれず。
スタミナ切れで負けた。
一番多く試合をし。
一番長く試合をし。
誰も息子を責めず。
誰もが褒めたけど。
家に帰り。
ニコニコと祖母らに電話した後。
息子は悔しさのあまり大号泣した。
祖母らの前ではおしかったんだけどなー。
なんて笑っていたのに。
俺が弱い。
体力が無さすぎる。
俺が弱いからだ。
それから毎日。
とりあえず彼は素振りを増やした。
その頑張りと負けん気はのちに続くと。
母は知っているけど。
何も言わずに、とりあえず見守る。
彼のとりあえずは。
全て一度見守ってみるスタンスだ。
然し乍ら。
ながらよ。
膝と足首を炎症。と水が溜まる。
オスグッドやジャンプ膝ではないものの。
筋肉の発達が早いこと。
でも骨も伸びが早いこと。←つまりは成長。
今からさらに伸びるだろう事。
どんだけ伸びんねん…( ;∀;)
毎日痛みが引くまでは湿布。
走るのは痛みが出たら休む。
え。
小学生、走っちゃうじゃん…( ;∀;)
案の定走ってるけども…。
だって2時間地区中使って鬼ごっことかする…。
くそ迷惑←やめなさい。
手足が伸び、足は27センチになった。
身長も166センチの私を越してしまった。
しかも止まる気配もない。
声も低くなり始めた。
3キロで生まれた彼は。
今50キロを超えた。
まだ力でねじ伏せられるけど。←え?かあさん?(笑)
敵わなくなるのはすぐそこだ。
しかし私は彼の弱点を知っている。
彼は弱き者に弱いのだ(笑)
私が痛いふりをすると。
彼は動きを止めるし、なんせ女子にも優しい。
学校では女子とも楽しそうだ。
ありがたい(笑)
変わらないのは。
優しいこと。
とても優しいこと。
私は以前。
彼は優しいから小さいうちは生きづらいと書いた。
確かに今でも傷つく事は多いだろうし。
彼の正義感は、多分同世代の誰よりも。
厳しめなものかもしれない。
曲げられないこともある。
でも。
それなりに彼は強い。
心配していた程に心折れる事はなく。
友達にも恵まれ。
身体の大きさにも恵まれ。
何よりも剣道が彼を変えた。
重ねる練習と勝敗。
強くなればさらに強い人にあたる。
負ければ泣いて悔しがる。
勝てば全力で喜ぶ。
それをまず知ることができた。
小学生では段は取れないからそれまでの昇級をきちんと一つ一つ重ねていくために練習。
そして。
優しいだけでは勝てないこともある。
でも強いだけでは意味が無いこともある。
譲るだけでは流せないこともある。
自分がなりたい自分を。
思い描きやすくなる。
彼が望む人物像は。
青くさく、きっと何処かで壁にぶつかる。
でもできるだけそれに添いたいと。
そう思える彼でいて欲しい。
本日。
彼は12歳になりました。
台風と一緒に。
彼はこの世に登場したあの日から。
12年。
私も彼の母になり。
母12歳になりました。
朝一番に。
お誕生日おめでとう。
今年一年また12歳を楽しんでくれ!
と、伝えたら。
笑いながら。
今年は何言うか楽しみにしとったけど。
今年が一番お母さんらしいがん。
また一年楽しめ!って。
お母さんらしい命令形やん(笑)←息子。
楽しめじゃねーわ!楽しんでくれ!って
頼んどんじゃ!←私。
どっちでも一緒やろ!←息子。
はーい!○○○、お誕生日おめでとうー!←ぶった斬る娘。
娘は昨日。
お手紙を書いていました。
お誕生日おめでとうの。
仲が良いのは、きっと息子が優しいからです。
たくさん笑い、たくさん遊び。
たくさん学び、彼は成長していきます。
優しく強い人になりたいと。
彼は言います。
主人と同じ仕事に就きたい。
もう幼稚園や一年生の時から変わらない。
そのために剣道を始め、それにより。
彼は強くなりたいという欲望を手にした。
優しいだけでは勝てない。
より身体のでかい人や大人に向かうのは彼には実は容易い。
より身体の小さい子にも歳下でも。
容赦なく倒し弾きとばすことの方が彼には苦しい。
でもそこを勝負と割り切る事が。
今年一年で彼が得た事だ。
でも私が一番嬉しかったのは。
ヘタレて習字に行けなかった娘。
きちんと習字に行った息子は先生から。
一つしかなかったから。と。
食べてしまいなさいと小袋のお菓子を頂いて。
でも先生。
黙って1人で食べても美味しく無いから。
帰って○○○にあげます。
と、言ったこと。
私は。
じゃ、お母さんが食べちゃおう。
と言って。
習字の先生にお母さん!って窘められた(笑)
帰りの車で息子に。
○○○1人で食べちゃうかもよ?と言うと。
だろうな。でも食べても別にいいんじゃ。
俺が1人で食べるよりはいいんじゃ。
と言って、キチンと手渡し。
考えた娘は。
○○○1人じゃ食べーん。○○○と一緒に食べるー!
と、仲良く2人で食べていた事。
今朝も。
探し物をしていた娘に。
あーだこーだ説教していた息子は。
結果一緒に探してあげていました。
学校に行くときに、娘を先に出してやり。
お母さん!行ってきます!と。
元気に出ていきました。
普段は同時に出るので。
休みの今日は彼をゆっくり見送りました。
その後ろ姿は。
逞しかったです。
彼が望む彼になる為に。
私に出来るのは一旦認める事だけ。
彼が望む彼には。
たくさんの未来が詰まっているから。
否定せず。
でも認めるだけじゃなくて。
受け止める。
間違いは諭すし、ぶつかる時には。
力づくでもぶつかる。
そうありたい。
彼が健康でいてくれたなら。
彼が元気でいてくれたなら。
私にはそれで十分だから。
私が望むのは、あなたの幸せだ。
君がなりたいものになれば良いよ。
お母さんはそれが間違いじゃないか正しいか。
君と一緒に探すだけだから。
楽しみしかないな。
君と同じく私が成長出来ているのかは
わからないけれど。
君の側にいて、君を受け止める。
その力だけは育てているから。
どんと来い!思春期と反抗期!
私は君が大好きだよ。
それだけできっと充分なんだ。
お誕生日おめでとう。