キミノカケラワタシノカケラ

少しずつ。前に進まなければならないのか?

娘が10歳になった時の言葉

昨日、父の50日祭を終え岡山に帰りつき。


ポストを見たら。

学校からのお便りの中に。
お友達からの招待状が。
きちんとプログラムが!(笑)


明日遊ぼうね。
誕生日会をします!と。


可愛いハートの折り紙。
それからプログラムも。
あいさつや、閉会のあいさつまで。


学校では担任の先生がお誕生日の子に歌を歌うのよ、と。

恥ずかしそうに笑いながら。
真似してくれた。

 

楽しみにしていた誕生日会は。


2時間半。


5人で楽しく過ごしたようで。


帰って来た時には。
輪っかの首飾りと。

両手いっぱいに。


お誕生日プレゼントを抱えて帰って来て。

 

1つ1つ見せてくれて、説明してくれて。

喜んでました。

 

大きくなったなあ。


しみじみとそう思ったのと同時に。

 

ああ、この子は10歳になった。

神様の子供ではなく。

彼女自身になっていく日が来たんだな…。

 


そう思った。

 

9つまで。
つ。と、歳を数えるまでは手を離さないように。
母から聞いた言葉を繰り返し繰り返し。

神様の子供。

手を離したらいけないよ、と。

 

彼女は、彼女自身に。

神様の子供ではなく。
彼女自身になる日。


髪も伸びた。
背も、手足も。
女の子らしくなったし。
今時の子供みたいに。
ちょっと生意気な事も言う。


彼女の成長を感じる度に。


眩しくもあり、少しだけ寂しい。

 

手をつなぐことはめっきり減った。


その代わり、髪を結ってあげたり。
洋服を一緒に選んだり。
頭を撫でることは変わらないけど。
抱きついてくる事も減った。


私は変わらず、彼女をくすぐって遊ぶ。

笑いながら過ごす時間。

 

少しずつ形を変え。
少しずつ彼女は成長し。
いつか私に並び。

いつか私を鮮やかに追い越していく。


少しだけ寂しくて。

でもとびっきり嬉しい。

 

 

あなたがこの世界に来た日は。

わたしが決めた。


帝王切開だった息子。
それに合わせ、自然分娩を臨みつつ。
二人目でも先に帝王切開だった場合。
10人に一人は。
子宮破裂の危険性があると。


そうか。


ならば…と。

 

たまたま手術の予定日候補に。

主人の誕生日の日付が同じ。

息子は主人と同じ9月生まれ。

ああ、合わせてあげよう。

 

何故かそう思い。

39週と数日で。手術を決めた。

 

息子の誕生月と娘の誕生日を合わせたら。
主人自身の誕生日になる。
ささやかな。
それくらいはしてあげたかった。


目の上にあった鮮やかなアザは消えたのに。
後頭部の首筋の紅斑は。
ついぞ消えず。

同じく息子にも。

後頭部の首筋に紅斑がある。

 

これは一生残るらしい。

 

小さい時から気が強く。

負けん気だけでお兄ちゃんと同じ習い事をこなし。

将来なりたいものの為に。
努力をはじめ始めた。


誰に似たのか。

ある意味は強く。
ある意味はすごく弱い。


彼女の道筋を。

手を加えることはできず。
支えるだけで。
でも彼女は笑いながら。

自分のペースを見つけ始めた。

 

強くありなさいとは言わない。

強くあるために私が必ず味方であると。
お兄ちゃんとお父さんも。
味方であると。


それだけを知っていて欲しい。


弱くてもなんでも構わない。

 

側にいてくれて。
健康でいてくれたなら。


私と同じく忘れっぽい彼女は。


あまり何にも執着もない。

 

人にも物にも。

譲っても苦じゃないし。
円滑さを求める。
似ている。


でも、10歳。


彼女が変わっていき、大人に近づけば。


100私に言わなくなる。
抱え込みもするだろう。
ただ。


私が側にいること。

それだけを忘れないでいて欲しい。

 

 

彼女の未来は。


明るい。

 

彼女の歩く道は。


凸凹かも。舗装されてるかも。でも。

 

 

歩む道を決めながら。

彼女は今から自分になっていく。

手を貸さず、見守り、助ける。

 


そんな難しいことが私にできるかどうかは
わからないけど。

出来るか。じゃなくて。

やらなければ。

 


彼女が私の隣をゆっくりと歩き。
歌いながら手をつないだあの日はもう。
記憶の中だ。

 


朝、起きてくるなり。
階段下から私は彼女を見上げて。

 

お誕生日おめでとう!

 

そう、大きな声で伝えた。

 

 


不機嫌だった顔にみるみる笑顔。
可愛らしい、変わらない笑顔。
ああ、可愛いなあ。
素直にそう思った朝。

 

お誕生日おめでとう。
無事に10歳おめでとう。
今日1日楽しい日でありますように。
来年も1番に言うからね。


ありがとう(笑)
朝からテンション高いなあ。
がんばるー。

 

そう笑う笑顔が。
嬉しくてたまらなかったの。
お母さんもありがとうだよ。

 

同じ速さでは走れない。
捕まえたくてももう捕まらない。
手元に置きたくても。
それは叶わない。

 


彼女が飛び立つ瞬間までは。


側にいるから。

 

 

50日祭までの毎日。
娘は父の為に祝詞をあげた。
ソラで言えるほどに。

 

優しいと思う。
努力を重ねると思う。
彼女は。


素直で真っ直ぐでしなやかだ。

 

 

 

お誕生日おめでとう。

お母さんはあなたが大好きです。

 


それだけがしっかり伝わりますように。

 

 

 

 

 

あなたが進む先にある物を。
私も見たい。
あなたが映す未来を。
私も信じてる。

 

自由であれ!


健やかに!